「かまなくてよい」レトルト介護食1週間 美味しかったおすすめ商品【介護福祉士の体験教室】

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2022/11/20更新


こんにちは。
オチャノマ文具店のちょこです。

わたくしごとですが、先日初めて親知らずを抜きました。
周りの人たちはみんなサクッと抜いたようなことを言うので軽い気持ちで抜きに行ったら…
めちゃくちゃ痛いやないかぁぁぁぁーっ!!!

抜歯当日からまるまる1週間痛み止めを飲み続けても夜眠れないくらい痛くて、痛くて痛くて何もできない喋れない咀嚼もできない。

………せめてちょっとでも楽しいことを…、と、せっかくの機会だしずっと気になっていたレトルト介護食を食べ比べしながら過ごしてみました。

1週間毎回こんな感じの食事

「正直まずい…」というものから「けっこう…というかすごく美味い!」と思うものもあって収穫の多い食べ比べになりました。

痛みで朦朧とする中まんべんなく色んなメーカーの商品を大人買いしてちゃんと写真も撮ってた当時のわたしまじでえらい。


というわけで今回は自分で食べてみた「かまなくてよい」レトルト介護食の中でも美味しかったものを紹介します。
楽な食べ方や、食べられた食材もあわせて紹介。



今回紹介する食品は、わたし同様口内の手術や歯の痛みがある人、また口の中をうまく動かせない人の食事としても参考にしてもらえると思います。

介護・医療従事者の方はもちろん、家族の食事で悩んでいる人の役にも立てば幸いです。


この記事を読んでわかること

・美味しい「かまなくてよい」レトルト介護食
・ユニバーサルデザインフードとは何か
・あると助かる商品
・その他の食べれた食品

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ユニバーサルデザインフード「UDF」とは

スーパーに並ぶ商品をよく見てみると、UFDという下のようなマークが付いたものがそこここにあります。

今回紹介するレトルト介護食はもちろん、骨取り済みの焼き魚などに付いていることも。


ユニバーサルデザインフード(UDF)とは日本介護食品協議会により制定された「年齢や障害のあるなしに関わらず、できるだけ多くの人が利用できるよう考えられた、みんなにやさしい食品」のこと。

UDFは食品のかたさや飲み込む力などに応じて4段階に区分されています。

区分について詳しくは、キューピーのHPにわかりやすい解説が載っています
キューピーやさしい献立UDFとは

「かまなくてよい」区分はこんな人におすすめ

今回紹介する「かまなくてよい」区分のレトルト食は、こんな人におすすめです。

抜歯後のわたし同様、口の中の痛みの為に咀嚼が困難な人口の中に麻痺があり咀嚼や舌を動かすのが困難な人歯がない・歯ぐきで食べ物をつぶせない人飲み込む力がかなり弱い人


「かまなくてよい」区分(参考:日本介護食品協議会)

口内に痛みがある、動かせない状態で実食

「かまなくてよい」レトルト介護食を食べたのは、親知らず抜歯当日夜~1週間。

完全に歯茎の下に埋もれた左下の親知らずを、大学病院で切開して抜き、縫合してもらいました。

当日~3日くらいは切開したあとを触るのはもちろん、あごや舌を少しでも動かしたり、喋ったり、飲み込んだりするだけでも激痛が走る状態。

4日目以降もあごを動かすとしばらくどん痛がするので極力口を開かずに口から入ったものを最短距離で喉の奥に送り込める食事を探して摂取しました。

口の中や舌をうまく使えないという状態は、脳梗塞の後遺症などで口内に麻痺がある人の状態にも近いのではないかと思います。

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美味しかったレトルト介護食

①マルハニチロ おいしさ満天食堂

感動してめっちゃ食べた

マルハニチロのこの「おいしさ満天食堂」シリーズ、めっちゃくちゃ美味しかった!

他のメーカーの主菜系がどうも「レトルトっぽい味」のものが多かった中で、このシリーズはちゃんと料理そのままの味がする


とりの唐揚げ風…なんてそんな美味しいわけないやろ、って胡散臭い気持ちで食べてみたら…から揚げです。
唐揚げをそのままミキサーにかけました、みたいな味。

他のメーカーのものよりも塩味がしっかりついているので、味がはっきりしていてごはんがすすむ。

形状はゆるめなので食べやすくて言うことなしでした。
美味しいです。

個人的にはビーフステーキ風とたいの塩焼き風が好き。



…なんだけど、公式HPを確認したらなんかタグのところに【終売商品】って表示が出てる!がーん
はっきりした情報を見つけられなかったのですがなくなってしまうとしたら本当にショックです。

ただ、マルハニチロの商品が美味しいということは確認できたので新商品や他の商品を選ぶときの参考にはなりました。

今のところはまだ在庫があるみたいなので、今のうちにぜひ試してみてもらいたいです。

②芋豆かぼちゃ系

芋豆かぼちゃ好きなら絶対おすすめ。

この手のものはどのメーカーでもレトルト感がなくて美味しい。

「かぼちゃの含め煮」はめっちゃ柔らかく煮ただけ、「うぐいす豆」はやさしい味のずんだ餡、「さつまいも~芋きんとん風~」はさつまいもスイーツ…か!?
みたいな、これはこれでもうこういう料理ですね。

食卓にならんでいても何の違和感もない美味しさです。

うぐいす豆は大好きで何度もリピートしました。
わりとしっかりした食感。

芋きんとんとかぼちゃ煮はもう少し水分多めのゆるい食感。


余談ですが、パッケージを半分に折って上から絞り出すようにすると、立体的に皿に盛りつけることができて美味しそうに見えます。

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③栄養飲料系

抜歯当日からお世話になったのがタンパク質やビタミンなど様々な栄養が含まれた栄養飲料系。

細いストローがいちばん安全に楽に食事を摂取できる形態です。

morinagaのクリミール、ジャネフのファインケア、明治のメイバランスを試しました。
いずれも125mlで値段はいろいろ。

ミルク味にハマって今でも常備

この手の商品、「メイバランスがいちばんマシ」などと言われた時代もありましたが、今やどれも普通に美味しかったです。

ほどよい塩分もあって、むしろわたしは普通のジュースより好きなくらい。

味のバリエーションは、抹茶、イチゴ、コーヒー、ピーチ、りんご、ミルク、ブルーベリー、おしるこ……などなどすさまじくいっぱいあって選ぶのがすごく楽しかったです。

友達の中にもコーンスープ愛用者が多いことが判明した

中でもありがたいのがコーンスープ味。
コーンスープ以外のなにものでもないというくらいちゃんとコーンスープ味。

甘いものばかりの中で、仕事中にもストローで飲めるこれは大変重宝しました。
忙しくて食事する暇がないときにも助かります。

値段はちょっと高いけど、メイバランスMiniのミルクテイストシリーズは、消費者庁から「総合栄養食品」として表示許可を受けているので信頼感が強い商品です。
安心の明治ブランド。

※「総合栄養食品」は疾病などで食事で十分な栄養がとれない人が必要な栄養をバランスよく摂取できるよう作られた食品。

あると助かる「なめらかごはん」

抜歯する前は主食はおかゆ作ればいいでしょ、って思ったけど、咀嚼できない状態ではどろどろのおかゆすら食べにくいのです。

そもそも痛くて料理する気にすらならん、というときの救世主が「なめらかごはん」


米の味するんか…?って思ってたけど、食べれないときはとにかく食べやすいといういことがいちばん美味しく食べる為には重要なわけで。

全く問題なくありがたく美味しくいただきました。

ちなみにこの「なめらかごはん」はただおかゆをミキサーにかけただけの商品ではなくて、ちょっとぷるんとしてとろみがあります。

飲み込みやすさや、口の中で喉まで到達しやすい形状に作られていて食べやすい。


ちょっと気力が湧いた頃にごはん+お湯をミキサーにかけて作ったおかゆが右上の写真。

自作がゆは粘度が高くて喉の奥に送り込みにくいのと、ミキサーの掃除が大変でした。


日常的にこういう主食が必要な場合は、無理せずレトルト食を活用する方が色んな面で良いのかなと思いました。

パッケージで商品選びを簡単に

今回ご紹介した3社 マルハニチロ、キューピー、アサヒのパッケージを比較しました。

ユニバーサルデザインフードのパッケージには、見やすい使いやすい工夫が詰め込まれています。

パッケージの見方を知っておくことで、商品選びにも役立ちますのでぜひ合わせて見ていただければと思います。さくっと見られるライトな記事です↓

この時期に食べれた食品その他

レトルト食だけだと食費がかさむ…!
というわけで探した結果食べられたその他の食品。
噛まずに飲み込んで摂取できるもの、という基準で選ばれています。

卵大好きなわたしがこの1週間でいちばん美味しかった食べ物が温泉卵。
温泉卵は飲み物です。

トマトジュースはどろっとしてとろみがついたような感じなので喉の奥に送りこみやすいですが、冷蔵庫で冷えた状態だとしみて痛いのでチンして常温にしてスプーンで飲みました。

スープ系はさらっとしているので最初の数日はストローで飲んでいました。
青汁も、とりにくい野菜を補えるかと。

ズッキーニと豆腐を煮たものは、なんと豆腐よりくたくたに煮たズッキーニの方が食べやすいという結果に。

スーパーで売ってたねっとりしっとり系の焼き芋も飲めました。
※飲み込む力が弱い方は詰まらないよう注意が必要です。

宅配食を活用するという方法

今回紹介したレトルト介護食の他に、やわらかく作られたムース食を届けてくれる宅配食を活用するという方法もあります。

現在多様化によりさまざまな宅配食の業者があります。
簡単に全国の高齢者向け宅配食を探せる便利ツール「シニアのあんしん相談室」の利用もおすすめです。実際に食べてみた写真や感想が見られる試食日誌など宅配食探しに役立つ情報が盛りだくさん。

■宅配食を簡単比較・検索「シニアのあんしん相談室」の使い方はこちら↓

■わたしが頑張って作った松本市で利用できる宅配食の一覧はこちら↓

食べやすいのがいちばん美味しい

この記事を書いている今、抜歯からちょうど1か月が経ったところです。
じつは、まだ少し痛い。

抜歯後5日目のところであまりに痛くて耐えられなくて受診したら、ドライソケットという状態になっていました。

抜いたあとがかさぶたや組織で埋まらず、骨が剥きだしになっている状態で、そうなるとしばらく強い痛みが続くそう。

左側で咀嚼すると痛むので、右側だけで食事をしています。
ずいぶん普通のものが食べられるようになったとはいえ、時間がかかるし疲れます。


今回この食べ比べをしてみた発見としていちばん大きかったことは、食べられないときには「食べやすいもの」が「いちばん美味しい」ということ。

温かいものは温かく、なんてよく言うけど、熱いのも冷たいのもしみるっ!
食べやすいのはややぬるめの常温

見た目は二の次でいいから、ストローか小さいスプーンですくえて、口の中でばらばらにならず、喉の奥に送り込みやすくて飲み込みやすい形状のものがいちばん美味しいと感じました。


訪問介護の現場でも、利用者さんの状態に応じて何をいちばんに重視しなければいけないかを考える本当に良い機会になりました。


そして、少し噛めるようになった以降に試した「舌でつぶせる」「歯ぐきでつぶせる」「容易に噛める」区分のレトルト介護食についてはまた次回で紹介したいと思いますのでお待ちくださいませ!

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