※虫さんが苦手な方は読むのをご遠慮ください
こんにちは。
オチャノマ文具店のちょこです。
冬が終わり、暖かい春がやってきたあたりから利用者さん宅でご挨拶することが増えてくる様々な虫さんたち。
放置されたいつかの昼食のあたりで大量の生命が誕生していたりするのは定番中の定番、ゴキ〇〇と共生されているお宅や、「そこにいるムカ〇取って」って利用者さんにお願いされたり、自然派すぎてどこに何が潜んでいるかわからないお宅だったりと、訪問介護の世界では毎日のように虫さんとご挨拶する機会に恵まれます。
始めてのご挨拶で思わずフリーズしてしまう、というのは訪問介護ヘルパーを始めた頃にみんなが通る道ではないでしょうか。
子供の頃からバッタやらセミやらを追いかける虫さん大好き少女だったわたしですが、ゴ〇〇リやムカ〇や小バエの大群は話が別で………
今回はわたしが虫さんと仲良くなる為に、いつもどういう気持ちで虫さんと対峙しているかをお話したいと思います。
虫さんと上手に仲良くできない方の参考になれば幸いです。


虫さんはただ生きているだけ
ときに害虫などと呼ばれる虫さんたちですが、彼らは決して人間に害をなそうとしているわけではありません。
虫さんたちは、ただその場所で生きているだけなのです。
子虫「なんか住みやすそうなところ見つけた!ごはんもたくさんあるよ!」
パパ虫「よし、じゃあここでみんなで末永く幸せに暮らそう!」
みたいなやりとりが生ごみの上でおこなわれているだけなのです。
ただちょっと場所が悪いだけ。
ゴ〇ブ〇はほぼカブトムシである
この世で最も忌み嫌われているのではないかと思うくらい嫌われている虫さん「ゴ〇ブ〇」。
しかし、足は6本の昆虫で、黒っぽい羽は子供たちのアイドル的存在であるカブトムシとほぼ同じだと思いませんか。
クワガタとほぼ同じと言ってもいいです。
カブトムシだと思えば、見つけて喜びこそすれ恐れることなんて何もありませんよね。
人生の縮図をそこに見る
小バエの大群やベビちゃんや大量のベビちゃんのゆりかご的なやつ…
なんか生理的にぞぞぞぞーってなって鳥肌が立ちます。
そんなときは少し上の次元で捉えてみましょう。
彼らの生命のスパンはとても短いのです。
わたしたち人間が生まれ、育ち、パートナーと出会い、子を授かり慈しみ育て、老いていく…
そんな一生をたった1日で駆け抜けていくのが彼らです。
わたしたちは、そこに自分の人生の縮図を見ることができるわけです。
そんな風に考えると、まるでその一帯が、お坊様のありがたい説法のような、偉人の哲学書のような、そんなようなものに見えてこないこともないはず。
「死なへん死なへん」と心に強く念じる
郷里の母が昔、ちょっと古くて怪しい食品を食卓に並べるときによく言っていた言葉「死なへん死なへん」。
胃腸が超強い母と違ってすぐお腹を壊すわたしにとっては恐ろしい呪文でもありましたが、まあ確かに死にはしなかった。
利用者さん宅でやむを得ず、虫さんにタッチしなければいけない場面では、わたしは心の中にこの言葉を唱えます。
「死なへん死なへん」
手袋ごしに、ティッシュ3枚ごしに虫さんの存在が感じられても、死にはしないのです。
ただ、そっと右から左に移す間手の中に存在するだけ。
むしろ恐ろしい思いをしているのは虫さんの方なのですから、優しい気持ちで心を無にしてお運びするのが正しい人間の姿といえるでしょう。
ただし、ハチやム〇デは毒があって危険なのでその範囲ではありません。
無理はやめましょう。
時が解決してくれる
気持ちの持ちようとしては、上に挙げたようなことをけっこう本気で実践したりしているんですが、最終的には「慣れ」が全てを解決してくれます。
虫さんが怖いから〇〇さんのところへは行きたくありません、なんて言ってたら訪問できるお宅がほとんどなくなる、と言っても嘘ではないくらい虫さんは色んなところにいます。
「ひー!」とか「ぎゃー!」とか言いながら訪問を重ねているうちに、放っておいてもヘルパーの心はどんどん強くなっていきますから心配はいりません。
訪問介護ヘルパーを始めた20代前半の頃、ひーひー言ってたわたしも今ではどんな惨事が起きている食器でも片付けられるようになりました。
まだまだ虫さんと仲良くできなくて心が折れそうな方も、きっといつか上手に仲良くできる日が来ます。
諦めないで!
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