夢に見そう!怖すぎるビジュアルの信州松本さんくろうとは

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こんにちは。
オチャノマ文具店のちょこです。

年が明けてしばらくすると、松本では「さんくろう」という行事が行われます。

初めてみたときは、思わず二度見した怖すぎるビジュアルの行事、ご紹介しましょう。

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さんくろうとは

さんくろうとは、1月の前半に行われる、お正月飾りや前年のダルマを燃やす行事です。

全国的に行われる行事で、地域によって「どんど焼き」「左義長」などさまざまな呼び方をします。
信州の中でも松本のあたりでは「さんくろう」と呼び、漢字で書くと「三九郎」と表記します。


町会などの地域ごとに開催日程をずらして行われるため、日程のお知らせは大体回覧板で告知されます。
わたしが住んでいた町会では、指定された日に玄関前に燃やしたい飾りを出しておくと、回収していってくれました。

初めて見るとギョッとするダルマツリー

松本ではさんくろうの場所取りのために年が明けると河原のあちこちにさんくろうの準備が見られるようになります。枠だけ立てて11月から場所取りをしているめちゃくちゃ気が早いところも。

怖すぎて思わず写真に撮った移住後初めての正月

まるで生贄のように串刺しにされたダルマ。
知らずに見たら子供を泣かすくらいの威力があるビジュアルです。

初めて見たときは何か危ない儀式かと思いました。

ダルマツリー(と勝手に呼んでいる)の飾り方は様々で、町会によっていろんなバリエーションがあるのでダルマツリー散策するのもおすすめ。

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街中でもがんがん燃やす!

松本の中心地、お土産屋さんが立ち並び観光客で賑わうなわて通り沿いの河原でも、容赦なくダルマツリーを燃やします。

このあたりから焦げ臭い臭いが漂ってきます↓

河原の黒いところは別地区の三九郎跡
すごい煙が見えてくる

観光客がいようがおかまいなし。
そばで消防車が見てくれているから大丈夫!
という問題なのかはさておいて、毎年ここのさんくろうは、街一帯が煙でもっくもくになります。

けっこうな珍風景

消防の都合もあってのことか、開催する時間帯も町会によって違います。

わたしが住んでいたところでは夕方から開始になるので、燃える様子がいっそうよくわかります。


最近は見慣れてきましたが、この風景もけっこうやばい感じがします↓

対岸は別の地区のさんくろう

まゆ玉

さんくろうで正月飾りやダルマを燃やしている間、その火をお借りして、子供たちはまゆ玉というおやつを焼きます。

手前の人が持っているのが繭玉

この時期、スーパーに行くとまゆ玉の材料である米粉などの粉に、着色料、まゆ玉をぶら下げるための枝が売られています。

まゆ玉は米粉などを水で練って砂糖を混ぜて作ります。

赤や黄色の着色料を混ぜて色付けして丸く成形するのが主流ですが、花や動物の形にして楽しむ親子も。焼いたまゆ玉はほんのり甘い素朴な味。

ついでにウインナーや焼き芋をアルミホイルで包んで焼いたり、わいわい楽しい時間でもあります。

昔は大人はお酒を飲みながら燃やしたそうですが、今はいろいろの事情で飲めないとおじちゃんたちが嘆いていました。

なくなった風習

松本では今でも一部の地区ではさんくろうの為の役やおつとめがあるんだそうです。
1年~2年にわたって、親子でさんくろうのお世話をするのだとか。


昔は、となりの組に火をつけられないように、子供がやぐらの中に入って番をするという風習があったらしいのですが、事故があり以降はやらなくなったそうです。

松本の火を焚く行事

大阪から松本に移住してきて感じたことのひとつが、松本では火を焚くことが多い、ということ。

秋の野焼きを始めとして、今回紹介した「さんくろう」に浅間温泉の「松明祭り」まで。

大阪では何かを燃やす臭いなんてのは人生でほとんど嗅いだことがありませんでしたし、そもそもそこらで焚火などしようものなら捕まってしまいます。

さんくろうが行われる1月は、1年でもかなり寒い季節。
みんな自然と火の周りに集まって、火の暖かさに助けられて、しかし改めて畏怖の念を抱く。そういう機会が一年に何度か訪れるということはとても大切なことのように思いました。


オチャノマ文具店では松本の文化や風習を紹介していますので、あわせてぜひご覧くださいね。

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