わたべ じゅんこ
渡部旬子さん
オチャノマ文具店でも取り扱わせていただいている「染め物ことはな」の渡部旬子さんに、草木染めのお話しを聞かせてもらいました。
聞き手:オチャノマ文具店店主ちょこ(以下ちょこ)
作家さん:渡部旬子さん(以下渡部さん)
ちょこ「草木染との出会いは?」
渡部さん「25,6歳だったかな。もともと白いコンバースを買ってきて、化学染料で好きな色に染めて履いていた。当時住んでいた実家が和菓子屋を営んでいて、あずきの煮汁を大量に捨てるんだけど、それを見て、あ、あれで染められるんじゃないかって思って。ネットとかで調べて豆乳で下処理して染めてみたら、渋い色に染まっていいじゃん!ってなった。多分それが最初かな。」
「その後はちょこちょこ、玉ねぎの皮で染めてみて、こんな色になるんだーっとかって、たまに遊んでみる感じ」
渡部さん「松本に越してきて、自然に囲まれた場所にあるシェアハウスに住むようになった。
仕事が決まるまで暇だったから、そのへんでよもぎ摘んで染めてみたりしてた。
それから農家さんのところにバイトに行っているときに、トマトを摘んだら手に灰汁が付いて…
それを石鹸で洗ったら泡が黄色くなった!
これでも染まるのかなって思ったり。そういうことが増えていった」
渡部さん「シェアハウスで染めて遊んでるのを見て、仲間がすごーい!って言って面白がってくれたりして、そういう風に言われると自分もどんどん面白くなっていって…
このあたりで草木染めに火が点いたと思う。
それで、ちゃんと草木染めのことを勉強しようと思って、松本で働きながら毎月1回京都まで勉強しに通った。
大体1年間くらい。」
ちょこ「その頃はもうスズタケにいたよね。傍から見てて大丈夫かって思うくらい、めちゃくちゃ忙しそうだった」
渡部さん「うん、すごいハードでよれよれになってたけど、すごい充実してたと思う。楽しかったなあ」
ちょこ「草木染めの大変なところってどんなところ?」
渡部さん「狙った色にならないところ。それが楽しいんだけど。
とにかく、こんな色になったらいいなって思っても、なかなかそうはならない。
同じ植物で染めても、季節によって違った色になったり、布によっても変わってくる。
先に小さい布で試し染めしても、大きい布で染めたら全然違う色になっちゃうこともある。」
ちょこ「ことはな という屋号の由来は?」
渡部さん「特に意味はなくて。音の感じがやわらかくていいし、ひらがなでもローマ字で書いても可愛いなって思って2年前くらいに名付けた」
ちょこ「お客さんに伝えたいことってありますか?」
渡部さん「道を歩いてて、この木がこんな色になるんだよ、とか、あの花でこんな色が出るんだよ、面白いでしょ?ってこと!
私は草木染めを始めてから、何気ない道端の草木にも興味を持つようになった。よく目に留まるから、あ、花が咲いたな、とか、枯れたな、とか気付けるようになったし、植物のことがわかるようになっていくのがすごく楽しい。
植物染料が体にいいとか環境にどうこうとかそういうことよりも、草木染めを通して自然の中のそういう楽しさを伝えたい。」
渡部さん、ありがとうございました!
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